東急ストア 大鮮魚市「PRIDE FISHフェア」を開催
東京、神奈川など関東を中心に食品スーパーを展開する東急ストアにて、プライドフィッシュの取り扱いが開始されています。東急ストアでは、今年3月から毎月1回開催される大鮮魚市にて各地のプライドフィッシュを販売しているほか、通常時の鮮魚売り場でも販売しています。今回6月10日から13日に開催された大鮮魚市の様子を取材しました。6月の大鮮魚市では「山口のあまだい」(山口)、「静岡のしらす」(静岡)、「時鮭」(北海道)、「初カツオ」(千葉)、「とくしまのはも」(徳島)、「キビナゴ」(鹿児島)などが店頭に並びました。
東急ストアは今、「産直」と「朝獲れ魚」で鮮魚販売に力を入れています。「朝獲れ魚」は、近隣の産地市場に足を運び、買い付けた魚を自分たちで箱詰めして、月・金・土の午後店頭に並べます。また火・木・土は静岡の定置網漁業者からその日に水揚げされた魚を運搬用タンクで築地まで持ってきてもらい、自分達で小分けして店舗へ納品しています。いずれも朝水揚げされた魚が午後には消費者へ届く仕組みです。
一方「産直」は、曜日ごとに産地を変えて、店舗で日ごとに変化のある売場作りを実践しています。
今回はそのような取組と売場作りをしている東急ストアの中澤バイヤーにお話を聞きました。『水産物の国内消費量が下降している原因としてよく言われるのが「生ごみ」「調理時間」「骨」です。その消費者の不満にこたえようと簡便・骨取りを切り口とした商品が大量に出回るようになりました。しかしその加工工程の中で、水産物が何度も凍結と解凍を繰り返されているなど素材に対して手を加えすぎていることに以前から疑問を感じていました。簡便商品や骨取り商品を開発すること自体が目的となってしまって、本来「食」においてもっと重要な美味しさの面が忘れられているのではないでしょうか』と指摘します。
『消費者の要望に応えようとわれわれが行ってきたことが、結果として美味しくない魚の味を広めることとなり、それが魚の消費量を縮小させてしまった要因の一つではなかったか』と振り返る中澤氏は、『もっと美味しい鮮魚をお客様に広めたいという気持ちが、プライドフィッシュにつながった』と話されました。
大鮮魚市が開催された東急ストア中目黒本店では、鮮魚コーナーの至るところに、色とりどりの丸魚や、切り身、フィレ、刺し身、たたきなどさまざまな形でプライドフィッシュが売られました。コーナーの一角に、バックヤードにつながる対面窓があり、その場で購入者の要望に応え加工しています。『一番混む夕方に多くの人員を配置しているので、午前中はセンターで加工した魚を並べ、午後入ってくる魚を店頭でさばいていきます』と中澤氏。『美味しいだけでは売れません。本当に美味しい魚を、お客様にとって簡単に食べられるようにできるのが当社の自慢です』と中澤氏は力強く語ります。
東急ストアにおける鮮魚の売り上げは、ここ2,3年、右肩上がりに伸びており、『店舗数は減っても売り上げが伸びている。実際お客様の反応がいいんです。』平日の午前中にも関わらず、中目黒本店の鮮魚コーナーには絶えず人が集まっています。中澤氏の取り組みが形となって表れているように感じました。
-
プライドフィッシュが大々的に取り上げられました。
-
プライドフィッシュコーナーはこちら
-
売場に並ぶ千葉の「初カツオ」、「千葉のつりきんめ」、「北海道の時鮭」
-
「静岡のしらす」の魅力を紹介した売場