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ウエカツレシピ ~JF全漁連プライドフィッシュプロジェクト企画委員会委員の上田勝彦氏による、目からウロコのお魚レシピ~

朝日おかあさん新聞で紹介された簡単で美味しいレシピを公開中!
レシピや料理のコツなど魚料理に役立つ情報をお届けしていきます!!

魚料理に挑戦!

「調理が面倒そう」「においが気になる」という声が多い魚料理。しかし、栄養豊富な魚は健康に欠かせない大切なたんぱく源。もっと気軽に食卓に出すために、魚料理にまつわるお悩みをスッキリ解消!極うまレシピもご紹介します。

さばくのに必要な道具

ウエカツおすすめ!最低限あると便利な道具や素材をご紹介。特別な道具や技術は不要です!

  • 包丁

    普通の文化包丁でも問題ありませんが、両面を研いでいる、両刃の出刃包丁が1本あれば便利。刃がまっすぐ入り、魚も肉も野菜でも使い回しが効きます。中くらいの刃の厚さで重すぎないものを選びましょう。

  • まな板

    魚の処理に一番おすすめなのは、ゴム製のまな板。ゴム製だと魚や包丁がすべりにくいというメリットも。木製だと傷がついて細菌が繁殖しやすく、樹脂製だと刃先を痛めるという欠点があります。

  • 歯ブラシ

    はらわたを取り除いた魚のお腹の中や、血をきれいに洗い流す時などは、歯ブラシを使うと便利です。ブラシの歯は丈夫な固めを使いましょう。

  • ステンレスウール

    ステンレスがもつイオン効果で臭み成分を分解してくれるので、魚の体表の粘膜をこすってにおいを落としたりまな板を洗えたりと、色々使えて便利です。魚の細かいウロコも落とすことができます。

  • 吸水布

    吸水性の高い布やキッチンペーパーを準備しましょう。

においの対処法

魚の生臭みは、原因のほとんどが水に含まれています。体表の粘膜も水分のため、ここから臭みが生じることが多いのです。調理前にこの臭みをしっかり取る下処理の方法を知っていれば怖くありません。下処理の後、手や道具ににおいが残らない方法もお伝えします。

魚の生臭み、手についたにおいのお悩みを解決!

動画は、朝日おかあさん新聞取材時の様子より

動画ではサワラを使っていますが、ほかの魚でも同様の方法でにおい消しが可能です。

POINT

魚のにおい消しは、臭みの程度に応じて水→塩→酒の3段活用で!

  1. ① 調理する前に、まずは流水で表面をなでるように3秒。表面の粘液を洗い流します。
    (さばいた魚も、スーパーなどで購入したパック詰めの切り身魚も同様の手順です。)
  2. ② 水気をよく拭き取ります。
  3. ③ ②のあとでもまだ臭みが気になるときは、多めの塩を全体にまぶします。
  4. ④ 3秒待って流水で塩を洗い流し、水気を拭き取ります。
  5. ⑤ 流水→塩の2段活用でも臭みが取れない場合は、ボウルに酒を適量入れ、切り身を洗います。
  6. ⑥ 流水で洗って水気を拭き取ります。タラや脂分の多い魚は、流水→塩→酒の3段活用で。
  7. ⑦ キッチンペーパーとラップで包み、冷蔵庫に入れておけば2、3日は日持ちします。

手のにおい消しにはステンレス!

  • せっけんで洗っても魚のにおいが取り切れないときは、手をぬらして水道の蛇口をもむようにこすります。
  • ステンレスがもつイオン効果で手についたにおいが取れます。
まな板の洗い方と、臭いが出ない生ごみの処理方法
POINT

まな板のにおい取り

魚を処理したら、まな板はすぐに洗いましょう。

  1. ① 流水にあてながら、ステンレスウールで横・縦と順にこすります。
  2. ② お湯を使った場合は、最後に真水で冷やし、水気を拭いてしっかり乾燥させます。

生ごみの処理

  1. ① 数枚重ねて全面に広げた新聞の上に、四つ折りの新聞を斜め端に置き、その上に生ごみをのせます。
  2. ② 巻くたびに手前にすすめながら、全体を巻いていきます。
  3. ③ 左右の両端を、空気を抜きながらきっちり折りたたみ、コンパクトにまとめます。
  4. ④ ビニール袋に入れて空気を抜き、口を縛ればOK。ごみ出しの日までにおいが漏れません。

料理に合わせたさばき方

切り身を使ってもOKです。スーパーや魚屋さんに頼んでさばいてもらっても構いません。
今回は丸ごと買うことも多いイカを使って、料理にあわせて2通りのさばき方をお伝えします。

イカのさばき方(刺し身にするときの開き方/筒切りで使うときのさばき方)

ケンサキイカ(剣先烏賊)

旬:4~11月
くせがなく甘みのある身が特徴の、アオリイカと並ぶイカの王様です。
中部から西日本各地で漁獲されています。
釣りで獲ることが多く、地域によってはブランド化も進んでいます。

POINT

刺身にするときの開き方

  1. ① 流水ですばやく洗い、水気を拭き取ります。
  2. ② 裏側(ヒレが付いていない側、又は漏斗(水吹き)がある側)を表にして置き、逆さ包丁で先端に向けて切り上げます。
  3. ③ 足を持って先端方向に引っ張り、胴と内臓を分けます。
  4. ④ スミ袋やワタ、骨など不要な部分をきれいに取り除き、水気を拭き取ります。
  5. ⑤ 頭の先端付近の皮を親指でめくり、耳(ヒレ)ごと下方向に向け引きながら一気に皮をはがします。耳の皮も同様です。
  6. ⑥ 足を半分に分け、中央に切れ目を入れて左右に開きます。ワタや目、口などを取り除きましょう。

筒切りで使うときのさばき方

  1. ① 流水でよく洗い、水気を拭き取ります。
  2. ② 指を胴の中に入れ、内臓と胴のつなぎをはずして足を抜きます。
  3. ③ 胴の中のエラや骨を取りはずし、中をよく洗って水気を取り除きます。
  4. ④ 目の上に包丁を入れ、足とワタ部分と切り離します。
  5. ⑤ 目や口などを取り除き、よく洗います。
  6. ⑥ よく水気を拭き取れば出来上がりです。刺身以外の加熱用は、皮つきのままでOK。
スペシャル動画コンテンツ

WEBサイト限定公開!

  • 魚料理に合うお米の炊き方

  • サワラの炊かず飯

    材料や作り方など、詳細はおいしいレシピをご覧ください。

  • サワラの三枚おろし

【動画で使用した魚】

魚庭なにわの海(大阪湾)の”秋”のサワラは、
上品な脂のりながらも実は濃厚な味わい。
焼いても煮ても美味しいですが、新鮮なら刺身や酢〆もおすすめ!

魚料理を楽しむために

パック詰めの魚は調理が楽ですが、1匹丸ごとで買えば、どのようにさばかれて料理になっていくのか、目で追うことができます。まずは実際に見て、触って、体験してみることが大切。自分でさばけなければ、魚屋さんにお願いしてさばいてもらってもOKです。料理は「しくみを理解」することで、レシピを暗記しなくてももっと楽に作ることができます。

朝日小学生新聞 朝日おかあさん新聞 vol.149掲載