「ビントロ」やツナ缶としてよく親しまれる大衆的なマグロ。
やわらかな身質は、他のマグロとは異なる独特の食感が魅力
暖かな海に囲まれた沖縄県。暖かい海を好むマグロが産卵期に沖縄近海に集まるため、クロマグロをはじめキハダ・メバチ・ビンチョウと、日本全国で漁獲される4種類のマグロ全てが水揚げされています。港から近い漁場に恵まれているため、本土とは違い、冷凍ではない「生鮮マグロ」が1年中楽しめる、マグロの名所です。
ビンチョウマグロは、水深約150~250mの海域で漁獲されます。胸びれが長いことから「トンボ」と呼ばれることも。マグロの中では最も小型で、体長約1m、体重25~30kgほど。白色に近いピンク色の肉質が特徴で、欧米ではツナ缶の材料として親しまれている大衆的なマグロです。最近では、脂ののった身の部分の食感がトロに近いことから「ビントロ」として寿司ネタとしても人気。量販店では手ごろな価格で購入できることも魅力のひとつです。
部位によって栄養素が異なるマグロ。赤身部分はタンパク質が豊富。マグロに含まれるタンパク質は良質で、脂肪肝を防ぐ効果があると言われています。血合いには、コレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮すると言われている話題のタウリンや、血行を良くする作用があり美肌作りや肩こり、腰痛にも効果があると言われているビタミンE、貧血予防に効果的な鉄分が多く含まれます。トロ(脂身)には動脈硬化を防ぐEPA(エイコサペンタエン酸)、DHAやビタミンA、D、Eが赤身よりもさらに豊富。血流を促進するため脳血栓・脳梗塞予防、高脂質症改善に効果的ですが、脂質が多く赤身の3倍のエネルギーを含むため食べすぎには要注意です。
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