県内では身近に親しまれる
富山の秋の名産品
紅ズワイガニが生息するのは、水深800m~2,500mの深海。殻全体に赤身が強く、オスは長い足が特徴です。富山湾内で漁獲される紅ズワイガニは3,000m級の山々が連なる北アルプスから流れ出る良質な水や豊富なプランクトンで育つため、その味は格別です。
水深800m以深に棲む紅ズワイガニを、かごなわを用いて漁獲する方法を開発したのは、富山県魚津漁協の漁業者。富山県は水深800m以深となる漁場が近いため、新鮮な紅ズワイガニを水揚げ後すぐに茹でることができ、新鮮な紅ズワイガニの味を長持ちさせています。
県内では、地元の漁業への理解とその食べ方と味を学んでもらう一環として、射水市などの小学校の学校給食に一杯丸ごとや、半身などで出されます。昼セリが行われている漁港では、その日に獲れたカニが夕方の食卓に並ぶなど、新鮮で身近な魚として県民に親しまれています。
また、平成28年から県内漁港で水揚げされた紅ズワイガニを「高志(こし)の紅ガニ(あかがに)」と命名し、その赤い魚体を富山湾にのぞむ朝陽になぞらえ、価値も知名度もどんどん上昇してほしいという願いを込めてキャッチフレーズを「富山湾の朝陽」とし、ホタルイカ(春)、シロエビ(夏)、ブリ(冬)に次ぐ富山県の秋を代表する魚としてブランド化を進めました。その結果、平成29年には「高志の紅ガニ」と「富山湾の朝陽」が商標登録を受けるとともに富山県から「富山県推奨とやまブランド」の認定を受けました。
また、高志の紅ガニの中でも「紅ズワイガニ・ブランド化推進協議会」が定めたブランド規格を満たす良質なものは「極上」としてタグがつけられます。
富山湾で漁獲された紅ズワイガニは「旨味」「甘味」ともに抜群であり、また、漁港から漁場までの距離が近く水揚げされたのち1日とかからずに店頭に並べることもできるため、新鮮で最も味の良いものを口にすることができます。
現在、県内外における「高志の紅ガニ」の知名度向上のため、ポスター・パンフレット等の掲示やイベントでのPR活動を行っています。
<「極上 高志の紅ガニ」のブランド規格>
産地:富山県内の漁港で水揚げされたものであること
大きさ:甲羅幅 140㎜以上
重さ:生、茹でともにおおむね1,000g以上
その他:脚がすべてそろっていること
堅ガニ(身入りが良い)であること
水温などによる品質への影響を考慮したものであること
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