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神奈川県

小柴のアナゴ


旬:6~9月

歌川広重の「金沢八景」に描かれた神奈川の海。
風光明媚な湾で立派に育つ、自慢のマアナゴ

プライドストーリー

豊富な餌を食べ、上質な脂を蓄えるマアナゴの旬。
身の柔らかさと鮮度の高さが、美味しさの決め手

 神奈川県横浜市金沢区にある「小柴」は江戸後期に生きた浮世絵師・歌川広重が描いた名所絵揃物「金沢八景」の中の一枚、「乙軸帰帆」で描かれた寺前地区に隣接する港町。昭和50年代に海岸線は埋め立てられ、今では人工砂浜を有する「海の公園」として市民の憩いの場となっています。「柴漁港」もその一画にあります。東京湾は小魚、ゴカイ、カニ、エビなど、マアナゴの餌が豊富。特に、海水がやや温まる梅雨から夏場にかけての時期は、餌をたくさん食べることから脂がたくさん乗って身も柔らかいマアナゴが揚がります。
 マアナゴは、とてもデリケートな魚。漁獲する時、酸素が薄くなったり、ストレスがかかったりすると、白くまだらになって身が硬くなり、鮮度が落ちます。しかし、マアナゴの習性を活かした「アナゴ筒漁」であれば、マアナゴを傷つけず、ストレスを与えずに漁獲することが可能です。このため、鮮度が良く、美味しい状態で出荷することができるのです。2007年5月、全国紙の寿司ネタランキングで「小柴のアナゴ」が全国第4位となる評価を得るなど、人気を博しています。

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水揚げ漁港や漁法

デリケートな習性を持つマアナゴを、丁寧に、
ストレスをかけずに漁獲する「アナゴ筒漁」

 神奈川県でマアナゴが水揚げされるのは、東京湾に面した横浜港の生麦・子安地区、柴漁港、金沢漁港、横須賀の新安浦港です。アナゴの漁法は「アナゴ筒漁」がメインですが、旬の時期には「底びき網漁」でも漁獲されます。「アナゴ筒漁」では、長さ80cm、直経10cm程度の塩化ビニル管の筒を30m間隔で連結した縄を海に投入。筒には水抜きやアナゴの稚魚を逃がすための穴があります。筒の中には餌であるイワシやイカを入れ、筒に入ったら出られない仕組みになっています。このように筒で漁獲することによって傷やストレスを与えることなく漁獲できるので、市場では特に高い評価を得ています。また東京湾沿岸の多くは海底が砂地となっており、砂地に潜むアナゴを「底びき網漁法」でも漁獲します。

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