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宮城県

ホヤ(マボヤ)


旬:6~8月

一度はまるとクセになる、独特の味わいが魅力!

プライドストーリー

鮮度のよいホヤの甘く爽やかな味わいは、まるで“海そのもの”。

 独特の風味が特徴で、好む人を選ぶ上級者向けの珍味と思われがちな「ホヤ」。震災や輸出減の影響で、2019年度の生産量は全国2位となりましたが、消費量とも依然全国トップクラスを誇ります。また、ホヤ養殖の発祥(唐桑町)も宮城県であり、県を代表する海産物のひとつです。味の決め手は、“鮮度”。鮮度が良いものは甘みがあり爽やかな味わいで、海そのものを食べているかのようです。流通網と鮮度保持技術の発達で、広い範囲で鮮度の良いホヤを味わうことができるようになっています。
 三陸沿岸以外では食材としての認知度が高くないホヤですが、実は美容と健康によい海産栄養品。100g当たり30kcalという低カロリーで、さらに豊富なビタミンとミネラルを含んでいます。特に食事での摂取が難しい亜鉛や、がんを抑制する効果が期待されるグリコーゲンやビタミンB12などを豊富に含み、体にうれしい海産物です。旬を迎える梅雨過ぎからは、冬に比べグリコーゲンが約8倍に増え、甘みと旨味が増していきます。
 ホヤ食の歴史は古く、約1000年前の平安時代前期から愛されていたという記述も残っているほど。養殖は、約120年前、宮城県の唐桑村(現気仙沼市唐桑町)で始まりました。ホヤを表す漢字は、「海鞘」「保夜」「火屋」「老海鼠」「火焼」など豊富にあり、日本人にとって古くから親しまれてきた食材だということをうかがい知ることができます。

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水揚げ漁港や漁法

リアス式海岸を持つ宮城県は、ホヤ養殖発祥の地。

 ホヤの養殖は、宮城県内では牡鹿半島以北の鮫浦湾から気仙沼湾にかけて行われ、特に牡鹿半島の北側に位置する寄磯地区並びに前網地区で盛んです。三陸の海は、複雑に入り組んだ入り江のリアス式海岸と豊富なプランクトンがホヤの生育と養殖に適しています。
 養殖の工程は、大きくわけて天然採苗(牡蠣殻などを利用して天然の種苗を採取する)と養成(垂下養殖)からなり、種苗のほとんどはその養殖水域又は県内他産地で採取した種苗を使用しています。垂下してから出荷までは2年半から3年を三陸の海の中で過ごし、じっくり時間をかけて大きくなりながら独特の味わいを醸していきます。毎年3月頃から水揚げが始まり、6月から8月に旬を迎えます。

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