おかやまソールのシンデレラストーリー「脂肪が少なく上品な味…これは魚の女王だ!」
岡山方言で「げた」。履物の下駄である。有明海では「靴底」、欧米では同じく「ソール」。名は体を表しているわけです。「舌平目」と言えばなんだか高級感があるのになあ。
岡山の人に「げた」のことを尋ねると堰を切ったように答えが返ってくる。それは、幼いころに夕食のおかずに食べた煮つけの味、冬の朝、食卓においてある煮つけのにこごり、小げたのからあげの香ばしさ。
懐かしい味の思い出と「ああ、久しぶりに食べたいなあ」と言うためいきと。
小骨がなく、身離れが良いので子供にも食べやすい。低温下に置いておくと煮汁はにこごりになり、美味しいジュレができる。コラーゲンたっぷりなのでご婦人方にも喜ばれる。
「げた」は岡山の底魚の代表魚種です。たくさん取れるので安い。安いからしょっちゅう食卓に上る。だから思い出に残る。なんだかんだ言っても美味しい。岡山県民のまさに「ソウルフード」なんです。
この「げた」、フレンチ・イタリアンの世界では言わずと知れた高級食材なんです。「舌平目のムニエル」なんか食べたことがありますか。岡山の海にはそんな実力者が泳いでいます。上品で味わい深く、ナイフとフォークで食べやすいお行儀のよい魚です。
フレンチでは「ドーバーソール」が有名で、高級店ではフランスから鮮魚で輸入しているそうです。
岡山の「げた」はすごい実力の持ち主だったんです。
今、我々は「げた」を「おかやまソール」と名付けて県外の人に食べてもらう働きかけをしています。なかでも、500g以上の大型の魚を、大都会の有名レストランのシェフにお届けし、食材に加えていただいています。
岡山のみんなが親しんでいる「げた」が華やかなグルメの世界で「おかやまソール」としてレストランのアイドルになる。
そんなシンデレラストーリー作戦を展開していきます。
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