日本一高い富士山、日本一深い駿河湾。
二つの恵みが出会い、静岡のしらすは美味しくなる
南の海から黒潮に乗って静岡沿岸へやってくるイワシの稚魚たち。まだ魚体が透明なことからしらす(白子)と呼ばれ、静岡県では兵庫県と全国1・2を争う生産量を誇ります。主な漁場となる遠州灘や駿河湾には、富士山の雪解け水や南アルプスからの山の栄養が豊富に注ぎ込んでいます。さらに、駿河湾は日本一の深さを誇り、その深海からは湧昇流に乗って栄養豊かな海水が流入しています。そんな静岡の海は、山の恵みと深海の恵みが出会う栄養豊かな海。エサとなるプランクトンに恵まれた環境で、しらすは漁獲に適した大きさとなる生後1~2カ月まで成長します。
また、しらすの漁場が漁港から近いことも、静岡の海ならではの特徴の一つ。近くの漁場で獲り、瞬時に大量の氷で締めるとすぐに帰港して水揚げします。鮮度が落ちやすいしらすですが、獲れたてピチピチ、プリプリの食感で味わえるのは静岡の自慢です。もちろん現地で食べるだけでなく、流通の上でも鮮度の高さは味わいの豊かさにつながります。近年は冷凍技術が発達し、生しらすの配送も可能になりました。生姜醤油で頂く「生しらす」のほか、釜揚げやちりめん干し、たたみいわしなど、加工されたものが各地で人気です。
「ふじのくに食の都」を掲げる静岡では、県の特産品を「食セレクション」として認定しPRを行っており、御前崎町、吉田町の「お刺身用冷凍生しらす」や富士市の「富士山しらす」が選ばれています。
※クリックして拡大